安全第一と自立支援~訪問鍼灸マッサージ~
施設での訪問マッサージ
私は鍼灸マッサージを施すため数件の介護施設さんへ訪問しています。
主に、外出が困難なご高齢の方の筋肉を柔らげたり、関節の可動域や筋力を維持するために鍼灸やあん摩マッサージ指圧、軽い運動の指導をします。
施設スタッフさんの囁き
先日、利用者さまを手押し車使用でお部屋から談話室まで補助しました。距離は2m強くらいでしょうか。
途中、ヘルパーさんたちが数人立ち話をされている所をゆっくりと補助していましたが、その時、ヘルパーさんたちはこちらを見て、「歩いてる。。。危ないよね?」といった囁きを交わしているのを耳にしました。私はその場でとても恐縮してしまい、またその反面、え、私なんか悪い事してる?これが私のお仕事なのですが・・・と思い、気分が悪くなりました。
まぁ、私が担当している利用者さまは、少し前から施設内は車いす移動に変更されているみたいで、おぼつかなく手押し車で歩いていたから驚かれたのでしょう。
施設スタッフさんと私たちとの考えの違い
私は、ご家族さまからのご要望もあり、利用者さまが少しでも筋力をつけて、自立して生活できる時間を延ばせるようにと考えて施術させて頂いております。
しかし、毎日お世話している施設のヘルパーさんたちは、利用者さまが怪我をせず、安全に過ごすことを最優先に考えているのでしょう。確かに、お年寄りにとって転倒や怪我は大きなリスクとなり、施設側の心配も理解できます。
私が感じたこと
それでも、私が感じるのは、頑張って歩こうとしている利用者さまが否定的な言葉を耳にしたら、歩きたいという意欲が失われてしまうのではないかということです。
歩行をがんばっている時、その努力を認めて応援することが、利用者さまの信頼を得るために重要だと思います。
私がするべきこと
このような姿勢の違いに対して、どう対処すべきか考えさせられます。
安全性と自立支援、どちらも大切な視点です。
施術者として、利用者さまの筋力を少しでもつけてあげたいという気持ちを持ちつつ、施設の安全方針にも配慮しないといけないと感じました
目指すべきは、利用者さんのQOL(生活の質)を向上させること。
私は利用者さまの笑顔のためにこれからも頑張って参ります!