当院はホッと心がほどけるみそ灸の香りでいっぱいです。

12月に入ると途端に寒くなってきました。
クライアントさまも、指先をこすり合わせながら当院の扉をくぐられます。肩をすぼめ、吐く息を静かに整えながら中へ入って来られるその姿に、冬の訪れを実感する季節です。

一歩足を踏み入れた瞬間、聞かれる言葉があります。
「何の匂いですか?」
時には、「お食事中でしたか?」と、少し微笑みを含んだ問いかけも。

実はその香りの正体は、みそ灸。
どこか懐かしく、心を緩める発酵の香りです。初めての方にとっては意外性があり、知っている方にとっては季節の合図のようなものなのかもしれません。

「みそ灸の匂いですね? 寒くなってきましたもんね」
そう言ってくださる声には、冷えを感じ始めた体と、温もりを思い出した安心感が重なっています。

寒さが深まると、体は知らず知らずのうちに縮こまり、巡りも滞りがちになります。そんなとき、視覚や触覚よりも先に働くのが“香り”です。みそ灸の香りは、「温める時間が始まりますよ」と、体にそっと合図を送ってくれます。

施術が始まる頃には、先ほどまでこすり合わせていた指先も、自然と力が抜け、呼吸もゆったりとしたものへ変わっていきます。香りが空間を整え、心と体の緊張をほどいていく──その変化を、日々静かに感じています。

寒い季節だからこそ、温もりはより深く、よりやさしく届きます。
みそ灸の香りに包まれながら、冷えた体を労わるひととき。
この冬も、そんな時間をご用意してお待ちしております。

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