お墓の中で寝ていた!?

訪問マッサージで教えていただくこと

訪問マッサージの仕事をしていると、ご利用者さまからさまざまなお話を伺います。
長く訪問させていただいている方の中には、以前と少し様子が変わってこられる方もいらっしゃいます。

4年ほどお伺いしているある方は、1年半ほど前に体調を崩されてから、少しずつお痩せになりました。
最近では、
「お墓の中で寝ていて、目が覚めたらここにいてた」
「隣の部屋のこたつのスイッチを切ってきてほしい」
「ほら、あの人ずっとあそこで寝てるねん」
そんなお話をされることがあります。

もちろん、その場所に人はいませんし、隣の部屋もありません。

でも、私にはその方の見えている世界を否定することはできません。
「そうなんですね」
「気になっていたんですね」
そんなふうにお話を受け止めながら、いつものように施術をさせていただいています。

よくお話をされる日もあれば、目を閉じて静かに施術を受けておられる日もあります。

その日の体調や気分、その方の時間の流れを大切にしながら、ゆっくりと過ごしていただけたらと思っています。

その方は、もうすぐお誕生日。
特別なことはできなくても、
「背中触ってもらうの、気持ちええなぁ」
「今度、家から昔の写真持ってくるから見てな」

そんな小さな心地よさ、コミュニケーションを積み重ねていくことが、訪問マッサージの大切な役割なのかもしれません。

一日、一日。
その方らしく、穏やかに。
そして、できるだけ機嫌よく過ごしていただける時間が増えますように。

訪問マッサージは、身体をほぐすだけではなく、その方の人生の時間に寄り添う仕事。
ご利用者さまから教えていただくことの多さに、今日も感謝しています。